• 診療内容

  • 当院の特徴・案内

  • 初診の方へ

  • クリニックブログ

予約制

0791-52-5611

智頭急行沿線で無痛の胃カメラ大腸カメラなら和順堂苔縄医院

Blog

鍼灸療法について2019/04/24(水)

院長の木下です。今日は鍼灸療法についてお話します。よく耳にされる「はり」療法のことです。「はりを刺す」と聞くと痛いイメージがあるかもしれませんが、鍼灸で用いる鍼の太さや先端の形は注射針とは異なり、刺しても痛みはほとんどありません。一般的に『穴(ツボ)』と呼ばれているのは、全身を巡る『経絡(けいらく)』の上にある『経穴(けいけつ)』のことです。漢方医学治療のひとつである鍼灸(しんきゅう)や指圧、按摩(あんま)では、体のツボに鍼(はり)や灸(きゅう)で刺激を与えて症状を改善します。経絡(けいらく)は、体内のすべての臓腑(ぞうふ)や器官を繋ぎ、全身を巡る気と血の通り道です。経絡は地下鉄のようなもので、経絡は地上(体表)からは見えませんが、地下(体内)をくまなく走っているので、地下鉄に例えられます。ツボはその線路上にある駅のようなもので、体内と体表を結んでいます。経絡の流れが滞ったり臓器に不調があったりすると、その不調はツボに反映され、しこりや腫れが現れます。ツボには体内の不調が現れますが、同時にその不調を治療するポイントでもあります。ツボを刺激することで『気(き)』、『血(けつ)』、『水(すい)』の流れを改善し、エネルギーを吹き込むことができます。ところで、漢方医学で最も重要としている『証』が人の生命活動のもとである『気』、『血』、『水』です。『気』、『血』、『水』が互いに影響しあってバランスを保ち、体を動かし、頭を働かせ、心を安定させます。『気』は血と水を運ぶ役割をし、全身をくまなく巡らせる自律神経系。『血』は栄養を運んだり、老廃物を押し流したりして体内環境の調節を行う内分泌(血液やホルモンなどを含めた体液)系。『水』は体に潤いを与え、ウイルスや細菌から体を守る免疫系に相当します。『気』、『血』、『水』が過不足なくバランスのよい状態が、理想的な健康状態である中庸(ちゅうよう)です。その刺激が経絡から臓腑にも伝わり、臓腑の働きを整えることができるのです。ツボを刺激することにより、体に起こったゆがみや乱れを本来の自然な状態に戻せます。これが鍼灸治療の原理ですが、現代科学では皮膚刺激により脳内のモルヒネβ(ベータ)エンドルフィンが分泌されることも証明されています。これにより鎮痛作用が働き、自分自身の脳内モルヒネ(麻薬)ですから安全に作用するという訳です。治療対象となるのは痛みや筋肉のコリだけでなく、循環を改善したり、自律神経へ働きかけたりして、さまざまな苦痛を取り除くことに役立ちます。また、心身のリラクゼーション効果や健康を維持し病気を予防する効果も期待できます。特に慢性的な苦痛を持たれていたり、たくさんの症状をお持ちの方は治療を継続することで良い状態を保てている方が多くみられます。当院ではお一人お一人の全身状態を把握して適切な治療をし、また日常生活での問題点について一緒に解決策を考えていきます。お気軽にご相談ください。