• 診療内容

  • 当院の特徴・案内

  • 初診の方へ

  • クリニックブログ

予約制

0791-52-5611

智頭急行沿線で無痛の胃カメラ大腸カメラなら和順堂苔縄医院

Herbal medicine & Acupuncture

漢方医学(治療)について




漢方医学が最も得意とする治療は、病気になる前の治療です。健康と病気の間には「病気にはなっていないが健康ではなく、病気に向かっている状態」があります。 これを漢方医学では『未病(みびょう)』と呼びます。健康を火事になる前、病気を燃え広がった火事に例えると、未病は“ボヤ”の状態です。 火事になると大量の水が必要ですが、ボヤであれば、コップ1杯の水で鎮火できます。つまり、余分な薬を使わず、病因を摘むのが漢方医学で、そのためにも診断を重視します。

未病のうちに漢方薬や鍼灸(しんきゅう)などの治療を的確にはじめれば、病気は進行せず、長期療養も必要ありません。 漢方医学は体質から改善し、病気の芽を摘むのです。
また、燃え上がる火を大量の水で鎮火すると、家中が水浸しになり、住めない状態になってしまいます。 つまり、西洋薬では強すぎて、かえって健康を損ねる場合もあるのです。漢方医学なら、万が一火事になったとしても、 副作用が少なく、穏やかに作用して体を健康な状態に戻すことができます。
漢方医学は、『証(しょう)』という病気によって現れる「薬が効くための条件」を把握し、 それに基づいて漢方薬を選び治療する所謂(いわゆる)「証(しょう)に随(したが)って治す」(随証治之)ということを大きな特徴とする治療医学です。
未病のうちに漢方薬や鍼灸(しんきゅう)などの治療を的確にはじめれば、病気は進行せず、長期療養も必要ありません。 漢方医学は体質から改善し、病気の芽を摘むのです。漢方医学の中には、漢方薬治療と鍼灸(しんきゅう)治療が主たるものですが、 普通、漢方医学というと漢方薬による治療を指します。漢方医学には病名がなく、西洋医学の病名による治療とは発想が異なり、 病気の状態のちがいのもとになっている体の条件にあわせて、それぞれ漢方薬を使いわけなければなりません。 ですから、一律に血圧の高い人には降圧剤、胃腸の調子の悪い人には胃腸薬というわけにはいきません。あくまで各自の『証』を把握して漢方薬を選択しますので、 同じ病名であっても異なった漢方薬を飲んでいただく場合もあり、また逆に異なった病名であっても同じ漢方薬を飲んでいただく場合もあります。 そして、病気になった人の『証』と漢方薬とが適合すれば同時に血圧も胃腸の調子もよくなりますので、本質的には全身療法ということができます。



このように、病人の証と漢方(処方)の証が一致した場合<これを方証相対(ほうしょうそうたい)といいます>でなければ思うような効果は得られません。 ここに漢方の難しさと醍醐味(だいごみ)があります。しばらく漢方薬を服用されても全く効果が認められない時は、お薬を変更しなければなりませんのでお申し出下さい。 しかし「瞑眩(めんけん)」といって服用直後反応が一時激しく現れ、その後効果が明らかになる場合もありますので、服用後の経過を詳しくご報告頂ければ幸いです。
漢方の診療は四診(ししん)といい、視覚による望診(ぼうしん)、聴覚・嗅覚による聞診(ぶんしん)、病気の人に直接触れる切診(せっしん)(主として腹診と脈診)、 病気の人からいろいろ聞く問診(もんしん)があり、これらにより総合的に「証」を把握するのが本来の姿であります。

以上のことからおわかりのように、漢方医学はひとつの症状であっても一人一人の本質・本態に立入って治療を加えますので西洋医学で治りにくい 病気に対して有効な場合も多くあります。 しかし、あくまでも漢方は万能というわけではなく、漢方の得手・不得手を充分認識して西洋医学とともに、うまく長所を生かして用いることが大切です。
漢方薬は原則として二種類以上の「生薬(しょうやく)」というものを数千年ものあいだ経験して得た実績の上に立って、 どのくらいの比率で組み合わせればどの症状に効くかを結論づけたものであり、センブリ・ゲンノショウコなどのいわゆる民間薬と異なるものです。
漢方薬には、葛根湯(かっこんとう)のような湯(とう)(煎じ薬)、消風散(しょうふうさん)のような散(さん)(散薬)、八味丸のような丸(がん)(丸薬)などがあります。





本来、湯・散・丸とある処方はその原型通りに用いるべきだといわれていますが、慣習として、散や丸も湯(煎じ薬)としてもちいることが多く、散料(さんりょう)・丸料(がんりょう)と呼ばれていますが、 最近手軽で飲み易いエキス顆粒を用いた健康保険治療が主流です。当院では皆様に手軽に、しかも健康保険で服用して頂けるよう に、エキス顆粒を中心に処方致しております。

初めは苦くて内服し難い場合でも、特別困った症状がない場合は、すぐに慣れてきます。「良薬は口に苦し」と申しますが、 だんだんと「良薬も口にうまし」となるものです。一般的に漢方薬は空腹時(食後2時間から食前30分に)に熱湯でとかして服用するのが良いです。 しかし無理ならば、とかさず、食直後でもよいですから決められた日数内できっちり服用して下さい。
漢方医学では「一に養生(ようじょう)、二に薬」といい、養生ということにもっとも重点を置いています。 なかでも、古来より「医食同源(いしょくどうげん)」といわれているように食養生は最も大切な問題です。 この点についても機会を設けて相談をうけたまわる所存です。お身体の悩みについてお気軽にご相談ください。



鍼灸療法について




一般的に『穴(ツボ)』と呼ばれているのは、全身を巡る『経絡(けいらく)』の上にある『経穴(けいけつ)』のことです。 漢方医学治療のひとつである鍼灸(しんきゅう)や指圧、按摩(あんま)では、体のツボに鍼(はり)や灸(きゅう)で刺激を与えて症状を改善します。

経絡(けいらく)は、体内のすべての臓腑(ぞうふ)や器官を繋ぎ、全身を巡る気と血の通り道です。経絡は地下鉄のようなもので、 経絡は地上(体表)からは見えませんが、地下(体内)をくまなく走っているので、地下鉄に例えられます。 ツボはその線路上にある駅のようなもので、体内と体表を結んでいます。 経絡の流れが滞ったり臓器に不調があったりすると、その不調はツボに反映され、しこりや腫れが現れます。 ツボには体内の不調が現れますが、同時にその不調を治療するポイントでもあります。

ツボを刺激することで『気(き)』、『血(けつ)』、『水(すい)』の流れを改善し、エネルギーを吹き込むことができます。 ところで、漢方医学で最も重要としている『証』が人の生命活動のもとである『気』、『血』、『水』です。『気』、『血』、『水』が互いに影響しあってバランスを保ち、体を動かし、頭を働かせ、心を安定させます。



『気』は血と水を運ぶ役割をし、全身をくまなく巡らせる自律神経系。『血』は栄養を運んだり、老廃物を押し流したりして 体内環境の調節を行う内分泌(血液やホルモンなどを含めた体液)系。『水』は体に潤いを与え、ウイルスや細菌から体を守る免疫系に相当します。 『気』、『血』、『水』が過不足なくバランスのよい状態が、理想的な健康状態である中庸(ちゅうよう)です。その刺激が経絡から臓腑にも伝わり、臓腑の働きを整えることがで きるのです。

ツボを刺激することにより、体に起こったゆがみや乱れを本来の自然な状態に戻せます。

これが鍼灸治療の原理ですが、現代科学では皮膚刺激により脳内のモルヒネβ(ベータ)エンドルフィンが分泌されることも証明されています。 これにより鎮痛作用が働き、自分自身の脳内モルヒネ(麻薬)ですから安全に作用するという訳です。 当院ではお一人お一人の全身状態を把握して適切な治療をし、また日常生活での問題点について一緒に解決策を考えていきます。お気軽にご相談ください。