胃がん・大腸がん検診を受けていますか?2019/04/11(木)
こんにちは。
院長の木下です。
今日は『胃がん』『大腸がん』のがん検診についてお話しいたします。
我が国における死因第一位は『がん』で、罹患数・死亡数ともに増加傾向にあります。
がん対策の要点としまして、一次予防・早期発見・早期治療・予後の改善が挙げられ、人間ドックにおいて、早期発見・早期治療を目的とした『がん検診』が行われてきましたが、施設間での格差が大きいのが現状です。
胃がん発見率は、胃X線検査(胃透視/バリウム検査)と比較して、胃内視鏡検査の方が4.4倍高率であったというデータがあります。これは何を意味するかと言いますと、内視鏡機器の精度が向上したとういう背景があります。
みなさまがご家庭で見られているテレビもハイビジョン画質から4K、これからは8K時代とも言われているほど、より高精細・高画質な映像を見ることができるようになってきています。
我々が内視鏡検査で使用している内視鏡関連機器も日進月歩で、どんどん綺麗な画像で検査が可能となってきております。つまりは、旧式の内視鏡機器では見つけにくい小さな病変でも 見落とさずに診断することが可能となり、この基準が当たり前のこととなってきているのです。
大腸がん発見率も便潜血検査と比較して大腸内視鏡検査の方が2.4倍高率であったというデータがございます。早期がん比率も内視鏡検査が90%近くと著明に高率なのです。
これにより内視鏡的切除が可能な大腸ポリープ・がんが多数発見されているのです。
消化器がんは早期発見により、概ね根治が可能です。
”安かろう悪かろう”では精度の高い検査・治療は出来ません。
折角の機会に受けていただく検査が効率的かつ効果的でなければ検査の意味がございません。
我々検査医も、より質の高い画像へのこだわり、追求を惜しんではいけないのです。
当院では最先端内視鏡機器による内視鏡専門医による高精度な検査をお一人お一人に合った鎮静剤(静脈麻酔)を使用しながら苦痛なく受けていただけます。
内視鏡検査や治療に関して、何でもお気軽にご相談下さい。
次回はがん検診の効率を高めるためのハイリスクの拾い上げ(胃がん:ヘリコバクターピロリ菌)のお話をさせていただきます。