こんにちは院長の木下です。

今日は当院で6月より導入しましたグルタチオン点滴についてお話しします。

グルタチオンは人の身体の細胞で合成されるトリペプチドとしてグルタミン、グリシン、システインという3つのアミノ酸で構成されています。生命を維持するために欠かせない成分で、健康や美容の維持に役立つ物質として広く知られています。 人間の体内では特に皮膚や肝臓、目の水晶体や角膜などにグルタチオンが多く含まれていますが、紫外線の影響や年齢によって減少しやすい（一般的に20代をピークに減少）という特徴があります。グルタチオンが減少すると肌荒れや代謝の低下、疲労や肝機能低下、そして老化を進行させると言われています。 グルタチオンの補給は、これらの予防や改善のためにとても大切なのです。

グルタチオンの働きとして

1.美白・美肌 

2.抗酸化・活性酸素除去 

3.全身を透明感のある明るい肌にする 

4.肌の新陳代謝を促し、肌の血流を高める 

5.体内の過剰不要物の排泄・還元

6.肝機能の改善・解毒

以上のようにグルタチオンはメラニンの生成を抑制、メラニンの体外への排泄を促進し、白い肌へ導きます。 

また、強い抗酸化作用を持つため、老化の原因である活性酸素を抑える働きがあり、 紫外線や喫煙、ストレスなどが原因で過剰生成された活性酸素も抑制してくれる効果があります。美白だけでなく、アンチエイジングのためにもグルタチオンは効果的なのです。 疲労回復や肝機能改善にも高い効果を発揮し、アルコールや喫煙、ストレスで顔全体がくすんでしまっている方にも効果的です。

これらの効能に加えて、グルタチオンはパーキンソン病患者さまの機能改善と、病気の進行を遅らせるための治療として使用経験の多い薬剤なのです。パーキンソン病患者さまにグルタチオン1200mg/日を30日間投与したところ、全ての患者さまに効果が認められ、運動機能の42%が改善し、その効果は3ヶ月持続したとの報告があります。

もともと、当院のグルタチオン導入のきっかけは、当院通院中のパーキンソン病の患者さまが既存の治療でも症状緩和が難しい手足のふるえで困っておられたことが背景にあります。初回グルタチオン1200mg /日の点滴加療から開始し、翌週よりグルタチオン1600mg/日の点滴加療にて維持療法をしておりますが、点滴終了後から歩行、ふるえ、バランスなどが改善し、地を踏んでスタスタ歩けて身の回りのこともスムースに出来るようになったと嬉しいお言葉もいただいております。

臨床応用が豊富なグルタチオンの効果を是非とも実感いただけたらと思います。

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